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「インドカレー=健康的」と思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか?スパイスが豊富に使われ、漢方にも用いられる材料が多く含まれることから、一見すると健康的に見えます。しかし、日本で提供される「インドカレー」は必ずしも本場のものと同じではなく、実は高脂質・高カロリーなメニューが多いのが現実です。本記事では、インドカレーの「健康的でない要素」に焦点を当て、より健康的な選択肢について考えていきます。
日本の「インドカレー」の実態
日本で「インドカレー」として提供される料理の多くは、実はネパール人によって経営される店舗で作られています。こうした店舗のメニューには、バターチキンカレーやチーズナンといった、高脂質・高カロリーな料理が多く含まれています。特にバターチキンカレーは、生クリームやバターがたっぷり使用され、糖質や脂質の量が非常に高いです。また、ナン自体にも砂糖や油が多く使われており、食べすぎるとカロリー過多になりがちです。
インド本場のカレー事情
インドの伝統的なカレーは、スパイスをふんだんに使い、野菜や豆を中心とした比較的健康的な料理が多いです。しかし、近年の都市部では、砂糖や油を多用したカレーが増えており、必ずしも健康的とは言えない状況です。特にファストフード化が進んだ地域では、糖質や脂質を多く含む食事が一般的になり、健康被害が懸念されています。
インドと日本の砂糖・脂質の使用量の比較
以下の表は、インドと日本の砂糖・脂質の使用量を比較したものです。
項目 | インド | 日本 |
---|---|---|
年間砂糖消費量 | 約2,850万トン | 約160万トン |
1人当たり年間砂糖消費量 | 約21kg | 約16kg |
年間脂質摂取量(成人平均) | 約55g/日 | 約50g/日 |
肥満率(成人) | 約20% | 約4.5% |
インドは世界的に見ても砂糖の消費量が多く、特に都市部では加工食品の増加により砂糖や脂質の摂取が増えています。一方、日本では砂糖の摂取量は比較的低いものの、加工食品の普及により意識しないうちに摂取してしまうケースが増えています。
インド都市部の肥満率と食生活の変化
インドの都市部では、肥満率が特に高まっています。例えば、デリーやムンバイでは成人の肥満率が30%を超えており、これは農村部と比較すると約2倍以上の数値です。肥満の増加には、食生活の変化が大きく影響しています。
都市部では、ファストフードの普及が著しく進んでいます。特に以下のような食品が日常的に消費されています。
- バーガーやピザ(外資系チェーン店の進出により急増)
- フライドチキン(揚げ物の消費量が増加)
- 高糖質のスイーツやドリンク(甘いチャイ、ラッシー、インド式スイーツなど)
- インスタント食品(カップ麺、冷凍食品などの普及)
これらの食品は糖質・脂質が高く、結果として肥満や生活習慣病の増加に繋がっています。
健康的なカレーを作るべき理由
スパイスには漢方にも使用される健康効果があり、適切に取り入れることで体調管理に役立ちます。しかし、市販のカレーや外食のカレーには、糖質や脂質が多く含まれ、健康的とは言えません。そのため、自分の体に合ったスパイスと食材を使って、自宅でカレーを作ることが最も健康的な選択となります。
具体的な健康的なカレーの作り方については、当ブログ内の別記事で紹介していますので、そちらもぜひ参考にしてください。
まとめ
- インドカレーはスパイスが豊富で健康的な面もあるが、すべてが健康的とは限らない。
- 日本のインド料理店の多くはネパール人経営であり、バターチキンカレーやチーズナンなど、高脂質・高カロリーなメニューが多い。
- インド国内でも、砂糖や脂質の多いカレーが増え、肥満率の上昇が問題になっている。
- 特に都市部では、ファストフード化が進み、肥満率が高まっている。
- 健康を考えるなら、自分の体に合ったカレーを自分で作るのがベスト。
「インドカレー=健康」と思い込まず、成分を見極め、自分に合った食事を選ぶことが大切です。
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